わが愛すべきゲーム自分史(21)1990年・18歳  ~ ドラクエ2後編・落とし穴無間地獄 ~

5つの紋章を手に入れ、邪神の像を掲げて、挑むはハーゴンの待つロンダルキアへの洞窟

このダンジョンの鬼畜度合いは、数多のサイトで言及されているので今さら感満載なのだが、ゲーム人生最大のトラウマ体験なので、やはり多少は触れておきたい。

洞窟のイラスト

 

・5階の落とし穴の数が半端ない
「時々引っかかる」などのレベルではない。感覚的には、目の粗い網の上を歩くような気分。
一番つらいのは、一度落ちた穴が再び隠されてしまうこと。(あまりにも過酷なので、スーファミ以降のリメイク版ではマーキングされるようになった)

 

・6階は分かれ道の選択を1度でも誤るとスタートに戻される

 

・モンスターが集団で襲い掛かり、強力な呪文を浴びせてくる

 

それまで私は「ゲームは行き当たりばったりの試行錯誤を楽しむもの」だと思っていたが、ドラクエ2はそんな甘い考えを打ちのめすに十分だった。
何度かの挫折を経て、ついに学校用のカバンからレポート用紙と定規を引っ張り出し、マップ作りに取り掛かった。
(それまでにウィザードリィなどをプレイした人なら、マッピングの重要性は知っていたのだろう。しかし私は、ここまでやらなければクリアできないという経験をしたのはこのゲームが初めてだった)


しかし、上記のトラップそのものよりもプレイヤーを心理的に追い詰めていくのは、「何度もやり直しさせられるうちに、アイテムやMPがじりじりと減っていく」ことである。
自分のターンになるたびに、回復アイテムや呪文を使うか玉砕覚悟の攻撃に賭けるかでギリギリの判断を迫られるのが、このゲーム最大のハイライトだったと思う。

 

そして、これも超有名だが「ラスボスのシドーがベホマで完全回復する」絶望仕様。
私は2回これをやられて心が折れ、件の友人(大灯台を教えてくれた)に禁断のバグ技はかぶさのつるぎ(最強攻撃力 + 2回攻撃 + 呪いなし)を実装してもらって、ようやくクリアしたのであった。


これほど苦しめられたにも関わらず、経験したドラクエ(1~6)の中では2がマイベストなのです。
程よい長さのストーリー、複雑すぎないキャラクター設定。


そして何よりも、エンディング曲「この道わが旅」の素晴らしさにつきます。

不思議なことに、オーケストラで聞くよりもファミコン音源の方が感動するんですよね。さんざん苦しんだ末にたどり着くカタルシスなのでしょうか。